Outlook受信トレイのメールが勝手に消えた？！原因はIMAP・POPの設定でした

会社で新しくメールを設定したのですが、複数人で受信しているメールアドレスからの受信メールにおいて、「受信したはずのメールが、受信トレイから消える」という問題が発生しました。

気のせいかな？と思っていたけれど、気づいたら受信メールが全部消えている…どういうこと？？

いろいろ調べても原因がわからず、解決までに苦戦したので、知識備忘録です。

そもそもメールの「IMAP」と「POP」とは

「IMAP」と「POP」は、電子メールにアクセスするための方法で、最初にメール設定をする際にどちらかを選べます。

複数人でメールを受信したり、複数デバイスでメールを受信する際に「設定方式に違いがある」と、結果として「メールが受信トレイから消えた」という事象につながるのです。

まずは「IMAP」と「POP」の違いについて理解をすると、「メールが消えた」という事象の理解をしやすくなります。

IMAPとは

IMAPはサーバー上に保存してある電子メールを閲覧する方法です。

POPとは

POPを利用するとメールをダウンロードして、サーバーのメールは自動削除されます。

注意が必要なのは複数端末や、複数人で同じメールアドレスを利用する場合。

ダウンロードするとサーバーからメールが削除されるため、PCには届くけれどスマホには届かない、誰かがメールを閲覧すると他の人には届かないといった状況が起きます。

そのためPOP設定で複数デバイスや複数人で受信したい場合には、「⚪︎日後に削除される」という設定を行い、一定期間メールをダウンロードできるようにします。

IMAPとPOPのアクセス方法が混在するとメールが消える？！

複数デバイスや複数人で電子メールにアクセスする際、IMAPとPOPのアクセス方法が混在すると、たとえば以下のような状況になってメールが見れなくなると考えられます。

１．AがIMAPで電子メールにアクセス

Aがサーバーに保存されたメールを確認します。

２．BがPOPで電子メールにアクセス

Bがサーバーに保存したメールをダウンロード。すぐには削除せず、14日後に削除するよう設定しています。

3．Aが一定期間、メールを閲覧

メールサーバーにメールが残っている状態なので、Aはメールを閲覧できています。

4．Bがメールをダウンロードして一定期間後に削除される

BはPOP設定でメールをダウンロードしているので、サーバーからメールが削除された後も、メールを閲覧できます。

Aはメールサーバーのメールを閲覧していたので、削除＝閲覧していたメール（受信トレイにあったメール）が消えてしまいました。

メールが消えるのを防ぐにはアクセスする方法を統一しよう

受信メールが消えたのは、IMAP方式とPOP方式が混在していたからです。端末によって設定方法が「IMAP」と「POP」が混在していないかを確認してみましょう。

IMAPとPOPどちらにも、メリット・デメリットがあります。

「IMAP」と「POP」どちらかの方式を統一して使用するようにすれば、メールが消えなくなるはずです。