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企業理念・社訓は帰属意識や、“ふと立ち止まった時”に支えになる言葉

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「私はなんのために頑張ってるんだろう?」

誰かに責められたわけじゃなくても、自分の中でモヤモヤが広がって、手が止まってしまう日。

そんなとき、ふと心に浮かぶ言葉があるかどうかで、気持ちの立て直し方は変わってくると感じています。

働き方を変えながら、会社7社とフリーランスを経験してきた私。

振り返って思うのは、「企業理念や社訓」が明確な会社ほど、帰属意識を持ちやすく、会社への愛着も自然と育ちやすかったということです。

著:ジム・コリンズ, 著:ビル・ラジアー, 翻訳:土方 奈美
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目次

企業理念や社訓はただの飾りではない

退職に至った理由はそれぞれありましたが、どの会社にも愛着があり、一緒に働いた人たちとも今でも良好な関係を築けています。

なかでも、特に会社愛が育ったと感じた組織には、次のような共通点がありました。

  • 理念や価値観が明確で、共感できた
  • 役職に関係なく、個性を尊重し合う文化があった
  • 仲間意識や“ここに所属している”という実感を持てる場があった

「企業理念」や「社訓」というと、オフィスの壁や会社案内に載っている、どこかかしこまった言葉に感じるかもしれません。

でも、普段は意識していなくても、心が揺れたときに“立ち返る場所”として存在してくれることがあります。

さかぽん

逆に、こうした“会社としての軸”が見えないと、どこに向かっているのかわからなくなってしまうことも

一人ひとりが頑張っているはずなのに、どこか会社としてまとまりがない。判断の基準もバラバラ。

そんな状態が続くと、「私、何のためにここにいるんだろう?役に立てているのかな?」と感じる瞬間が増えてしまうかもしれません。

MVVとは?企業理念を構成する3つの要素

MVVとは企業が掲げるMission(ミッション)・Vision(ビジョン)・Value(バリュー)の頭文字を取った言葉です。

これらすべてを定めていなくても、「どこを目指す組織なのか」という方向性が見えるかどうかが、働くうえでの安心感につながると思います。

  • Mission(ミッション):企業の存在意義。何のために存在するのか。
  • Vision(ビジョン):目指す未来。企業が描く理想の姿。
  • Value(バリュー):価値観や行動指針。日々の仕事で大切にしたい考え方。

気になる企業や憧れの会社のMVVを見てみると、「そこで働く人がなぜイキイキしているのか」が、少し見えてくるかもしれません。

参考事例①株式会社リクルート

1960年創業の株式会社リクルートは、求人広告事業からスタートしました。当時は、学歴や性別による選別が当たり前だった時代。

そんななか、創業からわずか4年で「学歴・性別・国籍不問」というメッセージを掲げて人材を募集し、多様なバックグラウンドを持つ人たちが集まりました。

それぞれが得意なこと・苦手なことを持っているからこそ、「個」を尊重し、補い合う風土が生まれ、企業としての強さにつながっていったのだと思います。

さかぽん

私自身が働いていた地方の拠点でも、それぞれの個性が生かされ強みにつながっている、って実感できる空気があったんですよね。

求人という“働く”を支える分野をリードし続けている企業だからこそ、組織としても、社員一人ひとりの“働く”に真摯に向き合っているように感じます。

さかぽん

「普通の会社なら採用しない」という、ロングブーツで面接に行ったなど“個性的すぎる面接エピソード”で盛り上がることも。当時一緒に働いていた仲間とは、20周年を機に各地から集まるほど、いまでもつながり続けています。

基本理念(フィロソフィー)

私たちは、新しい価値の創造を通じ、社会からの期待に応え、一人ひとりが輝く豊かな世界の実現を目指す。

経営理念 | 株式会社リクルート

目指す世界観(ビジョン)

Follow Your Heart
一人ひとりが、自分に素直に、自分で決める、自分らしい人生。本当に大切なことに夢中になれるとき、人や組織は、より良い未来を生み出せると信じています。

経営理念 | 株式会社リクルート

果たす役割(ミッション)

まだ、ここにない、出会い。
より速く、シンプルに、もっと近くに。

私たちは、個人と企業をつなぎ、より多くの選択肢を提供することで、「まだ、ここにない、出会い。」を実現してきました。いつでもどこでも情報を得られるようになった今だからこそ、より最適な選択肢を提案することで、「まだ、ここにない、出会い。」を、桁違いに速く、驚くほどシンプルに、もっと身近にしていきたいと考えています。

経営理念 | 株式会社リクルート

大切にする価値観(バリューズ)

新しい価値の創造/Wow the World
世界中があっと驚く未来のあたりまえを創りたい。遊び心を忘れずに、常識を疑うことから始めればいい。良質な失敗から学び、徹底的にこだわり、変わり続けることを楽しもう。

個の尊重/Bet on Passion
すべては好奇心から始まる。一人ひとりの好奇心が、抑えられない情熱を生み、その違いが価値を創る。すべての偉業は、個人の突拍子もないアイデアと、データや事実が結び付いたときに始まるのだ。私たちは、情熱に投資する。

社会への貢献/Prioritize Social Value
私たちは、すべての企業活動を通じて、持続可能で豊かな社会に貢献する。一人ひとりが当事者として、社会の不に向き合い、より良い未来に向けて行動しよう。

経営理念 | 株式会社リクルート

参考事例②株式会社アラタナ

株式会社アラタナは、2007年5月1日に設立されたIT企業です。

ネットショップ構築サービス「カゴラボ」をはじめとする事業を展開し、「宮崎に1000人の雇用をつくる」というビジョンを掲げて急成長。売上の9割を東京のクライアントが占めるほど、全国から注目を集める存在でした。

2015年には、ファッションショッピングサイト「ZOZOTOWN」を運営する株式会社スタートトゥデイの完全子会社に。

そして2020年4月1日、「株式会社アラタナ」はスタートトゥデイ(現ZOZO)に吸収合併され、社名は姿を消しました。

当時働いていた仲間たちは、いまでは多くの人が起業し、社長や経営層として活躍しています。

立ち上げ期の組織における「理念の力」を、リアルに体感した会社でもありました。

さかぽん

ランディングページやバナーを、誰でも簡単&きれいに作れる「スケッチページ」も開発していました。
いま思えば、Canvaのようなサービスの“先駆け”だったのかも!

創業間もない会社には、まだ組織文化も価値観も固まりきっていないことが多く、社員同士の考え方がバラバラになりがちです。

そんな中で、アラタナの理念は「どうありたいか」を言語化し、チームをひとつにしていくための柱になっていたと思います。

次に、その理念と、そこに込められていた想いを、私の思い出も交えながらご紹介します。

企業理念

ネットショップの「今」と「未来」をアツくする。

経営理念

宮崎に1000人の雇用をつくる。

創業以来、大切にしていること

ハッピートライアングル

「CLIENT(クライアント企業)」「USER(消費者)」「MEMBER(アラタナのメンバー)」の三者すべてにとってハッピー(利益)になっているか。

アラタナではこの考え方が軸となり、何かに迷ったときも「それはハッピートライアングルになっているか?」という問いが判断基準になっていました。

順風満帆とはいかない日々の中で、理念が道しるべになる瞬間が何度もあったことを今でも鮮明に覚えています。だからこそ、この想いはいまでも自分の中にしっかりと残っています。

3つのバリュー(価値基準)

  • 「なければ創る」
  • 「違いを活かす」
  • 「変化を楽しむ」

クレド(10ヶ条)

クレドとは、社員が行動の指針とする信条のこと。

創業間もないアラタナでは、まだ価値観も文化もバラバラ。そんな中で、この10ヶ条がチームの支えになっていたと感じます。

  • 一、毎日がチャレンジ、ベンチャー精神で仕事に挑もう。
  • 一、悩む暇があったら即行動。進んだ時間は戻らない。
  • 一、制作と営業の二人三脚。互いを尊重して一つのサービスを作ろう。
  • 一、業務中は年齢を気にせず平等な対話を。業務後は人生の先輩に学ぶ姿勢、礼儀を大切に。
  • 一、ひとつのサービスで大儲けしようとしない。ハッピートライアングルで最後にでっかいシナジーを。
  • 一、感情任せは時に損をする。その瞬間、なにが正しいのかを見誤らないように。
  • 一、他の仕事を「他人事」だと思っちゃいけない。仕事もできるが気配りも効く、カッコイイ大人を目指そう。
  • 一、行事・祭事は最優先で楽しめ。旬を逃さない、旬な会社になろう。
  • 一、病気ダメ、ハッピートライアングルは健康で維持。
  • 一、支えのある日常に感謝。大切な人がピンチなら、迷わず走って迎えに行け

社内交流の取り組み

メンバーが増えてくると、どうしても部署やチームを超えたコミュニケーションは減りがちに。

アラタナでは、そんな“分断”を防ぎ、横のつながりを育むために、さまざまな社内交流の工夫が行われていました。

ここでは、その中から印象に残っている取り組みをご紹介します。

キックオフ(半期に一度の振り返りイベント)

はじまりは、創業当初の想いやメンバーの働く姿、お客様からの言葉などをまとめた感動の動画上映。目頭が熱くなる瞬間もありました。

その後は、グループワークやMVP・敢闘賞の表彰、会社の方針発表などを行い、最後はそのまま懇親会へ。会社の目指す方向と仲間とのつながりを感じられる時間で、帰属意識がぐっと高まったイベントでした。

シャッフルランチ(毎週金曜)

毎週金曜、抽選で4人1組×2班に分けられてランチへ。ランチ代(1,000円×人数分)は会社が負担。行き先は事前に選ばれたメンバーで相談して決めます。

せっかくなのでと少し遠くのお店にも行くことも多く、この日はランチタイムが多少オーバーしてもOKな空気でした。

※同じ人が何度も当たらないように調整
※参加できない人がいれば、補充はメンバーが声かけでカバー

がんばるタイム(集中時間の導入)

「いろんな人に話しかけられて仕事が進まない…」

そんな声から生まれたのが、がんばるタイム。この時間は「話しかけ禁止」で、各自が仕事に集中できる時間として社内で定着していました。

すいすい帰る水曜日(残業なしDAY)

「残業してる人が多いと、帰りにくい空気がある…」

そんな雰囲気をなくすためにできた制度で、水曜日は原則残業禁止の日。
時間内に集中して仕事を終える習慣づくりにもつながり、メリハリのある働き方を促してくれました。

部活動(部費つき!)

やってみたい部活があれば、社長に直接プレゼン。OKが出れば発足できて、1万円/月の部費が支給される制度。部費の要件は、ブログに活動内容を残すこと。

私は「ぐるめ部」を発足して

  • 名店のお蕎麦など贅沢を満喫
  • 街中の食べ歩きイベントに参加
  • 農家さんのもとへ収穫体験&その場で交流イベント

とにかく食を楽しむ活動をしていました。モットーは「ブログは部長が書くから、部員は食べるだけでいい!」だったので、社内で一番の大所帯に成長(笑)

月1万円では足りなくなり、後半は社内で調理したり、釣り部の釣った魚をその場で天ぷらにしたりと、部活を超えた連携プレーも盛り上がりました。

さかぽん

どの取り組みも、「制度を作ったら終わり」ではなく、楽しみながら自然と続いていったのがアラタナの良さだと思います。
社員を大切にしてくれている、その空気感がちゃんと伝わる会社って、やっぱりいいなと感じました。

まとめ|企業理念・社訓が“会社の空気”をつくる

企業理念や社訓は、すぐに目に見える効果があるわけではありません。

けれど、働く人にとっての“よりどころ”になったり、組織に流れる“空気”そのものを形づくったりします。

「なんだか会社としてまとまりがない」「自分の役割に迷うことがある」

そんなときこそ、MVVのような会社の軸となる言葉を見つめ直すことが、ひとつのきっかけになるかもしれません。

もしこれから新しい職場を選ぶときが来たなら、その会社の理念や社訓に「共感できるか?」という視点を持ってみるのも、ひとつの大事な基準だと思います。

著:ジム・コリンズ, 著:ビル・ラジアー, 翻訳:土方 奈美
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